朝。
いつもより機嫌よく起きた我が子が、妙にやる気に満ちた顔をしている。
オムツ替えの時にくねくね動きながら、
ズボンを自分で履こうとする。
片足だけ突っ込んで満足そうにニヤリ。
「おっ、今日は自分でやりたい日なんだね」って、ちょっと嬉しくなる。
そろそろ“自分でやる”の気持ちが芽生えてくる頃かも、なんて。
でもね、数分後。
遠くの方で「あ゛〜〜〜〜〜〜〜!!」という、
絶望の声(と泣き)が聞こえてくる。
見に行くと、
ズボンが片足の膝あたりでねじれて止まり、
もう片方の足はなぜかズボンの外。
うつ伏せでギャン泣きして、
こっちをチラチラ見ながら、明らかに「助けて」の目。
いやいや、やるって言ったんそっちやろ…。

赤ちゃんって言葉はまだ話せないけど、
表情と動きだけで100の主張してくる。
「自分でやる!!」っていうテンションの時は、目がギラギラ。
こっちが手を出そうもんなら、全力で手を払いのけてくる。
でもね、うまくいかないとすぐ崩れ落ちる。
ものすごいスピードで“強気→甘えモード”に切り替わるの、職人芸かと思う。
ついさっきまで、
「自分で!!(無言だけど)」のオーラを全身で放っていたのに、
ズボンがひっかかって身動き取れなくなった瞬間に、
大の字で泣きながら手をのばしてくる。
「ムリだった、やっぱママ頼むわ」って顔。
喋ってないのに、完全に伝わってくるのすごい。
その姿を見てると、
こっちもイライラより「なんでそうなる!笑」ってツッコミたくなる。
けど、
ふにゃふにゃ泣きながら近寄ってきて、
足元でぐしゃっと座り込んで上目遣いしてくると、
もう、なんでもやってあげたくなっちゃうんだよな。
この“やる気と現実のギャップ”の繰り返しが、
たぶん今の時期の醍醐味なんだろうなって思う。
口で言わなくても、
行動で「頑張った」ってことも、
「ムリだった」ってことも、
ちゃんと伝えてくる子どもって、すごい。
まだ喋れないのに、
こうやってちゃんと「生きてる」「向き合ってる」ってわかる。
今日はズボンを履くのに7分かかって、こっちは汗だくになったけど、
それでもなんか、笑ってしまった朝でした。



コメント