「贅沢だね」って言われたあの日から
「ひとりになりたいなぁ」
そうつぶやいたとき、返ってきたのは
「贅沢だねぇ」という言葉だった。
その言葉が、なぜか心にずっと残っている。
そうか、私は“贅沢”を言っていたのか。
子どもと過ごす時間があるだけで、ありがたいことなのに。
そうやって、自分の気持ちを押し込めてきた。
やっと手に入った“誰もいない時間”
下の子が保育園に行きはじめて、上の子は学校。
夫は仕事。パートはお休み。
夕方まで、誰もいない家にひとり。
最初はソワソワした。
「洗濯しなきゃ」「夕飯の下ごしらえしなきゃ」って。
でも、ふと椅子に座って、目を閉じてみた。
ほんの5分。
何も考えずに、ただ座っているだけ。
それだけで、じわっと肩の力が抜けていくのがわかった。

休むって、こういうことだったんだ
スマホも見ずに、静かな部屋で、何もしない。
「これ、こんなに大事だったんだ」って思った。
あの頃は、誰にも頼れなくて、
家の中に“私”が何人もいるみたいに働いてた。
ごはん作って、洗濯して、オムツ替えて、
子どもの泣き声で、心がピリピリして。
一人で全部こなす自分が、壊れかけてたのに、気づけなかった。
わがままじゃなくて、必要だった
「ひとりになりたい」って思うのは、
何かを放棄したいんじゃなくて、
また笑って過ごすための、ほんの小さな回復時間だった。
私はもう、“わがまま”って言葉で自分を責めない。
あの静かな時間が、私を救ってくれた。
そんな想いを、今日も誰かに伝えたくて、書いています。

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